2008年09月27日

るるさんのこと

るるはそもそも右後ろ足の内側全部が開放創でしかも感染あり、
有り得ないことにはその傷から蛆虫がぼろぼろ落ち、全身の毛はフェルトなマッド状態、
そして老化によるドライアイの目やにで目も塞がってしまっているという状態で
5月30日に千葉愛護センターから引き出されました。

飼い主による持ち込みでしたので、収容情報に載ることもなく、そのまま
ドリームボックスという名のガス箱送りの運命のコでした。

小型愛玩犬の大半は保護団体さんが引き出す中で、るるはあまりの傷の酷さと
あまりの乳腺腫瘍の大きさ、そして18才という年齢から引き出しても
残りの時間が少ないこと、看取りになってしまい、里親募集という形は無理という
判断だったのでしょうか、そのままセンターに残っていました。

捕獲隊のメンバーだったボン様が見るに見かねて、せめて暖かいベッドで
看取ってやりたいと引き出されました。
ボン様の書いたものを読んで、執事はがつんとなりました。

18年後の約束

なにしろ隣には18才を目前にしたちょびがいましたから。

執事は18年前になーんも考えずにちょびと暮らし始めましたし、ちょびはそもそも
兄弟が飼った犬でしたし、飼い主である執事一家の無知でいろいろ辛い目に
逢わせて来ましたし。

そんな過去があって、今、執事業をしている執事としては、胸張って
『アタシは約束は果たしてきました』とは言えなかった。
果たそうと執事やっている今だけど、18年前の私は約束せずにちょびを飼ったから。

そんな悔いの中で執事業をしている執事はせめてとるるさんの傷の治療の
お手伝いをさせて欲しいと申し出ました。
実際に6月末に初めて診たるるさんの傷はいくら知識は一般以上にはある執事でも
私の手には負えないと即座に判断せざるを得ない状態でした。
でも、まだやり様はあるという自信がありました。
治療次第では傷をふさげるはずだという。。。
セカンドオピニオンとしてちょびの主治医に一度相談したいと考えて、るるさんを
お預かりさせて頂きました。

その後、なんとか上皮化を!と3日おきに通院しつつ、自宅でも洗浄を続けて
いましたが、なにしろ暴れるし、出血も酷く、自宅での処置は断念し、
通院での処置を続けました。

ガーゼが外れてしまった際などは仕方なく、それこそ血まみれになりながら、
手も足も使って、暴れるるる相手に頑張ってました。

徐々に傷は小さくなり、感染して膿んでいた部分がなくなったのに、最後の最後に
お出ましになったのは、腫瘍そのものでした。

るる傷.jpg

そもそもの傷の発端が腫瘍の自壊(皮膚の表面が破れること)だったのです。
あまりに周りが酷かったので、腫瘍が見えずにしばらくは分からなかったんです。



自壊した腫瘍はもう上皮化(傷が塞がること)することはありません。
折角苦労して上皮化させた周囲にも腫瘍が表面化してきました。
腫瘍自体も大きくなって壊死が始まっています。


ruru傷.jpg

腫瘍の新生血管も出来ているので、出血も増えています。
当然痛みもかなりのものであんなにがっついてた食欲も落ちました。
浸出液も増加し、すさまじい匂いを発するようになりました。

匂いを防ぐには毎日洗浄するしかなく、とはいえ苦痛を伴う洗浄を毎日するのは
あまりに忍びなく、毎日どころか3日おきの洗浄すらどうなのか?と考え始めました。
そして、洗浄して正常でない組織を腐らせるイソジンによる治療は執事としては
痛みを考えるとこれ以上は継続できないと判断しました。

たとえ、腫瘍は大きくなろうとも、痛みなく、また命に関わる感染症を起こさない
レベルでの維持を今後はしてゆこうと思いました。

大分執事に慣れてきたので、自宅での執事による処置も以前のように
血まみれにならずともできるかも?と思えましたし。


そこで、前々から知っていた湿潤治療を取り入れられないか、
専門医に連れて行きました。

ちょびの主治医もこの湿潤治療はご存知で、一部、取り入れていらっしゃいますが、
まだマイナーな治療法で、ある意味かなり極端なため、(なにせ消毒しないのであせあせ(飛び散る汗)
そこまでは・・・というスタンスでした。

専門医にはQOLを最優先になにができるかという相談をしました。
専門医の口からは『究極は断脚』と。

そんなの分かってる!

ちょびの主治医も最初っから『もう少し若ければ断脚出来たんだけどなぁ』ってずっと
言ってたし、執事だって腫瘍の自壊と分かった時に最初にそう思った。
どんなにそうしてやりたいと思ったかしれない。。。

でも既に左後ろ足も腱を痛めているのが明らかで、前足も関節が開いて固まっている
で、お腹に大きな乳腺腫瘍があるるる。
車椅子には乗れないんだよっ!!

しかもるるはご飯と排泄以外は放っておいたら1日23時間は寝ているコ。
たとえ、車椅子に乗れたって意味がないんだよ。

痛みという視点でしか考えていないQOLの維持の提案に執事はなんだか頭が
くらくらしました。
おもわず、けんか腰で『車椅子可能だと思いますか?』と聞いてしまったほど。

『無理だよね』と。だったら言うな!!!!

久々のちょびの主治医以外の獣医師に切れそうになった執事でしたが、
なんとか頭を冷やして、他の方法の提案という形で話し合いを続けました。
話してみると、話が通じる先生であることも分かり(最初に切れなくて
よかった顔(汗))自宅処置での維持法を教えて戴くことが出来ました。

毎日の交換で匂いは解消しましたし、洗浄を止めたので、るるも痛がることが
なくなり、大人しく交換させてくれるようになりました。

当然、腫瘍は大きくなっていますし、他の部分にもどんどん広がっていますが、
しばらくこの方法でやってみようと思います。

るるは現在、穴あきビニール(生ごみなどに使う奴)&生理用ナプキン
(これは銘柄指定有り。使えるのはロ×エです。)を使用しています。
傷の保護剤としては白色ワセリン(薬局で購入可能です)を基本に。
生理用ナプキン以外にも傷の大きさによって母乳パッドや紙おむつなんかも
使えます。また浸出液が少ない場合には穴あきビニールではなくラップを使ったりも。
『湿潤治療』で検索をかけると情報が出てきます。
この治療法、人間でも形成外科の欠損症例ややけどの治療などではかなり
メジャーになってますし、床ずれ治療にも取り入れら始められています。
CMでおなじみのジョンソン&ジョンソンの『キズパワーパッド』はこの治療法の
ひとつです。
実は執事はイギリス滞在中にお腹にかなり大きな低温やけどを負ってしまい
(使い捨てカイロをお腹に入れたまま、寝てしまった顔(泣)
この治療を10年以上前に自分自身で体験していて、良さを知っていました。
なにより痛みがないことがもっとも大きな特徴といえます。また治りが早いことも。

ですから、ちょびがもし床ずれになった時の為に専門医の情報を調査済みでした。
それが、ちょびではなく、るるの役にたったるんるん

感染症の維持の為に(既に壊死が起こっていますので)抗生物質を投与しつつ
ですが、食欲もムラはあるものの、1日トータルで見れば完全に戻って来ました。
なにより『それ、よこせっ!!』という食べる気が出てきたのは嬉しい限り。


でも、るるはそもそも余命は短いと引き出されたコ。
既に4ヶ月近くになります。

まばたきも出来ないるるは毎日毎日べったべたな目やにを量産しており、
1日2回は眼洗浄(小さなシリンジで精製水で洗い流します)をして、人口涙液の
眼軟膏で保護が必要です。液体の目薬じゃ追いつかないのです。

眉間の腫瘍も知覚が出てきていて、顔面を床にぐりぐりしちゃうし、
耳の腫瘍も自壊していて、これも後ろ足でがっしがっし掻いちゃうし、
エリカラは外せない状態。


るるを見た人は撫でることを躊躇することも多い。
視力低下によるものだけではないハンドシャイもあるしね。


腫瘍細胞がある程度の数に達すると、そこからは衰弱がくるもの事実。
その限界がいつ来るのかは分かりません。そう遠くはないことはちょびの
主治医も専門医も散々口にしています。

でも、執事は飼い主だから、傍にいるものとして、いやいや、まだまだと
信じていこうと思っています。

事実は受け止めて、でも、日常は変わりなく。

だってるるは今日も『腹減った!今すぐ、なんかよこせっ!!!』と
叫んでますから、4時間おきに顔(汗)
(るる語的にはぎゃおんっ!の連発顔(イヒヒ)


こんな状態で生きていること、るるはどうなの?と思うけど、
甘えることもない、感情表現が下手なるるだから余計に辛いのだけど、
でも食べることは生きることだもんね。

るる的には当初から比べたら、とっても執事に慣れてくれたのも分かるし。
るるがどうしたいのか?ってこと、3ヶ月の付き合いの執事には判断できなくって
どうしたらいいのかと途方にくれたこともある。
ちょびとは18年があるから、執事が勝手にそう思っているだけだけど、
でも少なくとも、誰よりちょびのことは知っているという自負があるのに。。。

でもね、一番るるのこと知ってたはずの飼い主はるるを放棄した。
その時点でるるのこと知っている人はいなくなってしまったんだよね。
だとしたら、今、一番、るるのこと知っているのはアタシだもんね。

たった3ヶ月。でも執事が今は一番、るるのこと知ってる。
だから、執事なりにるるの飼い主やっていこうと思います。

最後までついているから。
それだけは、るる、約束する。



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ニックネーム 執事 at 05:26 | TrackBack(0) | るる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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