2007年09月24日

今回、執事が思ったこと

今の先生と出会ってから9年。今迄、先生への信頼はゆるぎないもので多くの方が口にする
病院への不安や不信とは全く縁のない生活をしていた執事。先生は時間外であろうと
かならず即座に対応して下さってきましたし、入院させても夜間も先生自身が
見回って下さっている事を知っているので、たとえ張り付いてはいないにせよ、
預けることにも安心していました。

しかし、今回、先生の携帯の電波が悪く、なかなか連絡が付かない状態で、
連絡待ちの自宅待機の時間があまりに長く、その間、ニトロを張り、濡れバスタオルで
全身を被い、保冷剤でわきの下・内股を保冷し、囲われた室内ハウス内に酸素缶で
酸素を満たし、という自分で出来る範囲の応急処置は全て取りましたがそれでも治まらない発作。
パニックの中でも、執事は病院に行けば、酸素吸入は出来る→チアノーゼの改善は図れると
判断し、先生からの折り返しの連絡を待っている留守番の助手の先生に再度連絡し、
酸素吸入だけでも自宅待機よりはマシなので、なにしろ病院に搬送しますと伝えて病院へ。

病院につくと、他の作業をしていて、酸素吸入の準備がされていないことに唖然。
先生ならば、電話連絡の時点で準備&治療方針のシュミレーションをしての待機を
常にしてくださっていたので、非常にイライラしました。しばらく経って、
やっと心電図を取り始めたカンジ。

その後、先生と連絡が取れるようになり、ステロイドの鎮痛剤を注射。
やっと治療と呼べるこの注射をしたのは既に発作を起こし最初の連絡をしてから
3時間を経過してのコトでした。

「寝ましたのでコチラでお預かりします」と言われ、付き添いたいのは山々でしたが、
先生がいない非常事態の病院で自己判断を許されていない助手の先生相手に戦うのも
意味がないと感じ、「引き取ることも考えていますから、何か悪い方向の変化が
あったら即知らせて下さい」ということと「先生が帰宅なさったらお話だけでも
聞きたいのでまた来るつもりです」と伝えると「帰宅時間はちょっと今は分からない」
との返事。またご連絡しますと答えてしぶしぶ嫌々帰宅しました。
執事母は最期まで「あんたが付いてなくていいの??」と納得がいかない様子でしたが、
治療する選択をした以上は指示に従おうと観念した執事は「なるようにしかならないから」と。

その後、電話をした所、先生の帰宅時間はいまだ不明とのこと。
先生が帰宅されるまで、助手の先生がいるのか?と問いただすと、
「時間が空くかもしれません」の返答。なんですと!!! よっぽど、引き取りに
行こうかと葛藤したのですが、これから利尿剤をかけるという言葉に、どちらにせよ、
先生がいない限り、執事が自宅で輸液することはできないので、状況が少しでも
危ないなら付き添いたいし、場合によっては引き取るつもりでいるので、
ただただしつこく、「駄目なら、自分で私が見取りますから様子を見ないで即、
連絡を下さい。30分かかるので、早めに連絡してください!!」と御願いするしか
できずに、電話を切りました。携帯を握り締め、何もする気にならず、
ちょびが暴走して破壊した家で一夜を明かしました。

いつもとあまりに違う病院の対応に、ちょっと??を感じていたのですが、
治療が必要な以上、お任せするしかありませんでした。

夜が明けて、電話がないということは生きているということだろうと信じ、
退院する前提で、破壊された部屋を片付け、昨日、濡れバスタオル&大量の保冷剤で
保冷した為、びちょびちょな大量の洗濯物を片付けて、ちょびのお水やらベッドやらを整え、
昨夜最後に聞いた利尿剤をかけたという報告から低カリウム血症予防の
リンゴとナイフと下ろし金を持って、朝イチで病院に出かけました。

今迄ならば、全幅の信頼があったので、電話がない限り、元気なちょびに会えると
病院に行く足も軽かったのですが、さすがに今回は不信にも近い感情があり、
もしかしてもしかする?よく行ったら「残念ながら」って話も聞くし・・・と大分、
疑心暗鬼になっていました。6時から行ける体制万端だったのですが、
病院前に張り付くのも先生への信頼を揺らがす暴挙な気がして、あえて診察時間に伺いました。

休日のせいか、診察時間前から満員御礼状態の病院。スタッフさんも手一杯。
トリマーさんに「生きてます?」と声を掛けると、←不信感ありあり顔(汗)笑って
「生きてますよぉ!!ご飯くれって怒ってます顔(イヒヒ)」の言葉。診察室を横切らないと、
入院スペースには行けないのですが、先生に、有無を言わせぬ勢いで
「会ってもいいですね?」と得意の目力を発揮し、ずかずかと進入。
ご飯を貰ったばかりで、夢中で食べていたのですが、執事に気付き、吠え出したちょび。
興奮させたくはないので、途中のご飯に誘導し、再度食べ始めた隙に退出。

先生から昨夜の状態をお聞きし、同時に昨日の不在、ごめんなさいねのお言葉を頂戴しました。

その先生の様子にあっ!と気付きました。昨日の不在、「お墓参り」だったのではないかと。

先生の故郷は北の国。春のお彼岸も急患が入っていけなかったのよと聞いており、
その後やっと行けるかもと仰っていた矢先にその地は地震の被害を受けました。
参るはずのお墓が倒れたみたい・・・と。お盆にもやはり行けなかったと伺っていました。
行ける時に行くわぁと笑っていらっしゃいましたが、執事は内心
「行ける時があるんかいな?」と思いつつ、心の中で深く深く頭を下げておりました。

学会ならば、先生は最低限の外出しかなさいません。
ですから大抵は半日の休診しかなさいません。
また先生の病院の患者でなくとも夜間の急患も基本的には受け入れていらっしゃいます。
執事家市内で夜間診察をしてくださる動物病院は先生くらいしかいらっしゃいませんから、
当然相当な確率で夜間にも急患が運ばれる日々です。
朝イチで伺うとよくお疲れなカンジの先生を拝見します。
「昨日も運ばれて来ちゃったのよぉ」とげっそりなさった顔で笑ってらっしゃいます。
なにしろ休診日はない先生の毎日。


執事、先生、お墓参りにいらしたのではないかと思うのです。
やっとやっと行っていらしたのではないかと。

もしそうでなかったとしても、先生の不在に対して何も申し上げるつもりはありません。
留守の際にもかならずだれかスタッフを残し、連絡が取れる状態にして下さっている努力。

助手の先生も先生なりに頑張って下さったと思います。
でも執事はその先生が独立しても行きませんけど。(黒執事ですみません)
先生を見習って、まだまだ修行に励んで下さいと申し上げるのみ。

この9年の極楽獣医生活で忘れていた、動物病院への不信やら不安を
久々に身をもって体験した執事。
たとえ全幅の信頼を寄せる先生がいても、このような非常事態はあり得るという事を
肝に銘じておかねばと改めて思いました。

また、今後、治療が必要な事態は益々頻繁になると思いますが、
最後を病院に預けて見取れないという事は出来る限り執事は避けたいと思っています。
自宅にいても、もちろん見取れない可能性もありますが、
それでも自分の傍らで逝ってほしいと執事はエゴでも思います。

病院はcure(治療)をする所でcare(世話)をする所ではないと執事は思っているからです。
そして最後に必要なのはcureではなくcareだ執事は思っているからです。

ちょびの最後を見取るのは自分でありたいと願います。
彼は執事の大事なたった1匹の同居犬ですので。


最後にご心配をおかけした皆様に、今日のちょび。



なんかヨタヨタだし、呼吸も速いし顔(泣)
湿度下げても、温度下げても呼吸が落ち着かないままです。
寝てる時も・・・。でも動いてる姿をお届けできてよかったです。
改めて、本当にありがとうございました。

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「俺は食うぜっ!!なビーグルちょび」にタイトル変更しようかと真面目に考え中な執事。
ニックネーム 執事 at 23:14| Comment(27) | TrackBack(0) | つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする