2007年09月17日

切ない執事

ちょびと暮らしていて、老犬との生活は愛しいものよのぉと常々思うのだけれど、
同じ位切ないことも多かったりする。

人間の老いは介護される人は介護する人より多くの場合、年長者な訳で、
介護する人からすれば、介護される人は先を行く人であり、先に逝く人な訳だ。

でも、犬の場合、飼い主からすれば、犬は「我がコ」な感覚の訳で、
仔犬時代からずっと飼っていたりなんかした日にゃ、たかだか10数年なんて
あっと言う間の時間だったりする。
そして、シニアだの高齢犬だの老犬だの言われても、自分でも言ってても
感覚的には「我がコ」。
自分より先に老いる現実はとても切なかったりする。
犬と人の時間の早さの違いはなかなか実感しづらかったりするのだ。


機能的な老化による衰えは、やっと最近受け入れて、
出来るだけサポートしていくしかないと思え始めている執事。

またメンタルな面でも、ストレスの少ないようにと気遣うことも覚えた執事。


ちょびが楽しいことをさせてやりたいと心底思う今日この頃。
ちょびの欲は食欲と散歩欲の2大欲がほぼ100%を占めている。

ところが、この2大欲、ちょびの思うがままにさせてやれない事情がある。

ちょびは心臓病だから、治療が必要だ。
@環境療法(安静療法・換気療法・気温療法)
A食事療法(乾燥食療法・高齢食療法・特別食療法)
B薬物療法(利尿剤・血管拡張剤・ジキタリス)+急性時のニトロ・酸素吸入
の3本立てが一般的な心臓病の治療法。

で、散歩欲は@に引っかかる。負担の大きな長時間の運動や、走ることは厳禁だし、
気温・湿度が高かったり、低かったりはその環境自体が害になる以上、
その環境下での散歩は更に心臓にとっては害になる。

そして、食欲。これはAに引っかかる。現在、ちょびには心臓の処方食は与えていない。
なにやら心臓の処方食はおっそろしくまずいらしいのだ。
まぁ、味覚のオカシイちょびなので食べるんじゃないか?とは思うのだが、
先生いわく、今の食事でコントロールが効いているので、わざわざまずいものを
与える必要はないと言って下さる。
今の食事は当然ながら、低ナトリウム厳守の塩分制限をしっかり守っての特別食と
言っていいだろうものだ。

ちょびの口に入れるものは執事が成分表とにらめっこでナトリウム値を与える量換算している。
ドライの餌を数種類のローテーションを始めてからは、
ナトリウム量の少ないドライの日にはちょっとだけ青海苔や
にぼし(ペット用の塩分不使用のもの)、すりゴマなどをさらにミルサーで
挽きまくった粉をトッピングしてあげる。
ひじきやきくらげを煮たペーストもたまには登場する。
みんなナトリウムは多い食材だけど、耳かき数杯分なら・・・ね。
これだけでも、匂いがするらしく、ちょびは大喜びだ。

サプリも人間用は結構ナトリウムが多く含まれる為、そうそう気軽には与えられない。

おやつもほんの少ししか与えられないけれど、
そのホンの少しをさらに刻んで小さくして、片方の拳に隠して当てっこゲームしながら、
何回かに分けて与える。
いくらかでもたくさん食べた気にして、楽しんで欲しいと願うゆえである。
また、おやつの種類も、常に何種類も用意して、
せめてものバリエーションをつけて与えている。

喜ぶちょびを見ていて、執事はホントに切ない。
執事だって、好きなものを好きなだけ食べさせてやりたいと思ってるのだ。
老い先短いちょびなのだから、益々、好きなことをさせてやりたい思いは募る。

執事なりに葛藤する。

飼い主によって、いろんな意見や価値観があるだろう。
でも、執事は切ないけど、やっぱりどうしても好きなようにしていいよとは言えない。
今はまだ言えない。

先生はよく「いよいよヤバイ時まで、おいしいものはとっておこうね」と言う。
執事もそうだなと思ってきた。でも、最近思うのだ。
もし、心臓発作でパッタリ逝った日にゃー、ちょびはおいしいものを
食べ損ねるのではないかと。
執事はおいしいものをやり損ねるんじゃないかと。

年を越せないかもと言われた昨秋、執事母は執事の厳しい監視の目を盗んでは、
ちょびにせっせとおやつをやり続けた。
薄々、感づいてたけれど、気持ちも分からなくはなかったので、見て見ぬフリを
していたが、その結果、ちょびは1ヶ月で1kg太って、立てなくなった。
さすがに止めるように執事母を叱った。執事母は「長くはないのに、可愛そうだ!!」と
涙ながらに執事に言った。そしてちょびに「お姉ちゃんはひどいよねぇ」と言った。
執事だって。。。と泣きたいような反面、はらわた煮えくり返る激情も味わった。

執事とちょびが家を出てから早、ほぼ1年。
執事母曰く「ひどい」執事との生活でちょびは今、ここにいる。
この1年を思うと、やっぱりちょびに制限なく散歩をさせたり、食べ物を
与えることは出来ないと思う。今はまだ出来ないと思う。

でも、この所、だんだん甘くなっている自分がいるのも事実。
散歩に行きたくて、玄関のたたきに張り付いちゃうちょびに駄目とは言えない。
ちょっとだけだよとついだしてしまう。
なにか食べたい!と床を舐めてる(笑)ちょびを無視できる程、執事の心は強くはない。
ついついおやつタイムが日に何度もになってしまう。

ほんとはね、腹いっぱいケーキ食わせて、ロングリードなりランなりで
(今年はワクチン打ってないから、出入り禁止だけどさ)思う存分走らせてやりたい。
たぶんもう走る体力はちょびにはないけどね。でも気持ちとしてはさせてやりたいと
心底思ってる。

それができないちょびの老い。
もっと早くに気付けば、もっと早くにさせてやっていればと過去の自分を思う。

執事はやっぱり、切ない。

切ないちょび.jpg
                PHOTO by Shigeru Yuyama

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執事は昨夜気付いたんで今日急いでなんか買ってやります顔(汗)レンママさんありがとう!!
ニックネーム 執事 at 06:18| Comment(12) | TrackBack(0) | 病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする